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管理不全空家とは?勧告されると何が起きるか、特定空家との違い

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不動産マスター ゆいの結論

市区町村が「このまま放っておくと特定空家になる」と判断した空き家が管理不全空家です。指導のあとに勧告を受けると土地の固定資産税の軽減が外れます。東京23区・土地120㎡の例では年約6万円が最大で年約23万円(約3.9倍)になります。指導を受けた段階で直せば勧告は受けません。

管理不全空家は「特定空家の一歩手前」

2023年12月13日に施行された改正空家法で、新しくできた区分です(空家法13条)。それまで市区町村が勧告できたのは倒壊のおそれがあるなどの「特定空家」だけでした。今はその手前の段階の空き家にも指導と勧告ができます。

管理不全空家にあたるかどうかを決めるのは家がある市区町村です。所有者が申請したり届け出たりするものではありません。

どんな状態だと対象になる?

国土交通省は判断の参考になる例を示しています。管理不全空家の例と、さらに進んだ特定空家の例を並べると次のとおりです。

屋根・外壁管理不全空家:屋根まわりや外壁上部の部材が壊れている、支えの部材が腐っている
特定空家:屋根材や外壁材がはがれ落ちる、落ちている
庭の木管理不全空家:剪定されず枝が敷地の外にはみ出している
特定空家:はみ出した枝で道を通れない、隣の建物を壊すおそれがある
ごみ・水たまり管理不全空家:腐ったごみが大量にある、いつも水たまりがある
特定空家:蚊やねずみが大量に出ている
動物管理不全空家:動物が住みついている
特定空家:ふん尿が大量にある、鳴き声がひどい
窓・門・塀管理不全空家:窓や戸が壊れている、塀の部材が傷んでいる
特定空家:誰でも簡単に入れるほど壊れている、塀が傾いて倒れそう

これはあくまで参考の例で実際は市区町村が現地を見て総合的に判断します(国土交通省)。

特定空家との違い

市区町村ができること管理不全空家:指導 → 勧告まで
特定空家:助言・指導 → 勧告 → 命令 → 代わりに取り壊す(行政代執行)
勧告を受けたらどちらも土地の固定資産税・都市計画税の軽減が外れる
過料(罰金のようなもの)管理不全空家:なし
特定空家:命令に従わないと50万円以下(空家法30条)
取り壊し費用特定空家で市区町村が代わりに取り壊した場合、費用は所有者の負担(空家法22条)

特定空家では災害などで危険が迫っているときは、命令の手続きを飛ばして市区町村が取り壊すこともあります(緊急代執行・空家法22条11項)。

勧告を受けると税金がいくら上がる?

家が建っている土地は固定資産税を計算する元の金額が6分の1(200㎡までの部分)に軽くなっています。勧告を受けると、この軽減が外れます(国土交通省)。

今(軽減あり)年 約6万円(59,500円)
勧告を受けた場合の上限年 約23.2万円(約3.9倍、年 約17万円の増加)

東京23区・土地120㎡・評価額2,100万円、固定資産税1.4%・都市計画税0.3%で計算した例です。23区では200㎡までの住宅用地の都市計画税がさらに半分になる減額(令和8年度)も入れています(東京都主税局)。上がり幅は「6倍」ではありません(なぜ6倍にならないか)。

いつから上がるかは1月1日の時点で勧告への対応が終わっているかで決まります(東京都主税局)。たとえば秋に勧告を受けても、12月中に直して市区町村に確認してもらえば、次の年度の税金は上がらないと読めます(推測:東京都主税局の説明からの読み取り)。

勧告までの流れ

  1. 市区町村から連絡が来る:近所からの相談や見回りで見つかることが多いと考えられます。遠方に住んでいる所有者にはまず電話や手紙で家の状態とこれからの考えを聞くよう国が市区町村に求めています。
  2. 指導:直す内容と理由がなるべく書面で伝えられます。このとき「直さないと勧告になり、税金の軽減が外れる」ことも知らされます。
  3. 勧告:指導のあとも直っていないと修繕や木の伐採など具体的な内容で勧告されます。

直したことが確認されれば管理不全空家ではなくなり、勧告は取り消されます。市区町村から税務の担当にも伝わり、土地の軽減は元に戻ります(国土交通省の指針)。直したら写真を撮って市区町村の担当に連絡しておくと確実です。

勧告を受けないためにやること

放置した場合の税金を計算する

納税通知書の数字を入れると勧告を受けた場合の上限もわかります。

この記事の出典

一般的な目安です。最終判断は税理士・司法書士などの専門家にご相談ください。

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